東洋医学的に身体を診る・腰痛⑤
前回の脈は速さについてでした
東洋医学の脈診で大切なもう1つ
「脈状」というのがあります
脈状とは
「どんな形状の脈なのか」
ってことで28種類の脈の形に分かれています
蛇が這うような なんて脈も
蛙が飛ぶような なんて脈も
この方の場合今までの情報から
湿がたまっていそう(痰湿)
血の質が悪そう(血瘀)
がありそう
痰湿の脈状は「滑(かつ)」=滑らかな脈
血瘀の脈状は「濇(しょく)」=ざらざらして渋滞しているような脈
あれ?
これって真反対!
だけど湿が溜まっていて、血の状態が悪い人なんてたくさんいそう
だから脈診もあくまでも1つの情報です
よく一般の方がイメージする鍼灸の大家って
脈を診ただけですべてがわかって
ふむふむ とかいいながら治療する人 って感じが多いみたいだけど
それだけではわからないこともたくさんあります
ところで東洋医学の診断は
舌を診たり
お腹を触ったり
脈を診たりするけれど
舌にはちょっとタイムラグがあります
たとえば昨日飲みすぎたら今日舌が浮腫んでた みたいな感じ
でも脈はすぐ変化します
今びっくりしたらすぐに脈は速くなるでしょ
で、そろそろ終わりたいこのシリーズ(笑)
すご~くベーシックにツボを選ぶとしたら
まず初回は「気」を動かしてみようということに
なぜなら
「気滞は血瘀に発展する」から
そして
「気が動けば血が動き水も動く」から
で選んだのが
行気:合谷(ごうこく)・太衝(たいしょう)
活血・利水:三陰交(さんいんこう)
超ベーシック(笑)
これならセラピストだってできる
合谷は手に、太衝と三陰交は足にあります
主訴は腰痛だったけど、選んだツボは腰以外の場所
痛いところだけにアプローチするのではないところが
東洋医学の面白いところ
ただ、身体を触るより
重要なツボだけでもわかっているとトリートメントが格上げする
さらに臓腑の働き、経絡の位置なんかがわかると
「効果が出せるトリートメント」になるかも
「効果が出せる」って言えないところが残念だけど
クライアントさんに喜んでもらえる知識と技術をもっておくことは大切です
東洋医学、多くのかたに使って欲しいな~
…………………………………………………………………
★セラピストのための東洋医学セミナー
専門家レベルで学ぶ本格東洋医学
…………………………………………………………………
~自信をもって治療ができるようになる鍼灸師向け講座~
★「やりなおし鍼灸治療学」
東洋学的に治療ができる鍼灸師を育てる講座
「治療が楽しくなる鍼灸師育成講座」
2期募集中